気質

気質(かたぎ・きしつ)と呼ばれる言葉があります。
この言葉は、良い意味に使われる事が多いような気がするのは私だけでしょうか。

と言うのは本日、とあるハウスメーカーが依頼している外注の検査会社の方の依頼で雨漏り改修の防水見積りをする為に現地へ伺ったのですが、余りにも思慮が足りない施工の為、少々憤りを感じたからです。

雨漏りの原因は、明らかに施工ミス。特別な収まりがあるわけでもない10年未満の建物でありながら2度も漏水。その場限りの補修。
お施主さんの信頼を失うのに十分な結果しか残っていませんでした。

そう言った施工をさせたのは、ハウスメーカーなのか防水業者なのか職人の独自の判断なのか定かではありませんが、余りにもお粗末。

悪い意味で「気質(きしつ)」と言えるのではないでしょうか。

お施主さんにも大変気の毒ですが、こう言った施工をされると同業である我々も被害を被ります。
なぜなら、その業者なり職人なりが責を負うだけでなく、その材料メーカーどころか漠然とした同系統の防水材全体の信頼まで失ってしまうからです。

本現場の場合、本来ならば同系統材料での改修(本来のやり方)で十分なのですが、信頼を失った今、無駄な工事を発生させ無理に他の方法を取らざるを得ません。

微に入り細に入り仕事を行い信頼を勝ち得てきた「職人気質」。
時には頑固と言われようとも一切の手抜きをしない。
それが職人であり、その集まりが企業であるはずです。

企業も色んな分野へ手を伸ばし販路拡大を余儀なくされた昨今。
更なる前進の為に可能性に掛けなくてはならないと言う経営者としての気持ちも解らなくはありませんが、一時のお金儲けのみに走る姿勢は納得できません。

件の様な企業や職人は自然淘汰されるでしょうが、正直に仕事として行っている全体まで「同類」と見られるのは心外です。
職人のみならず建設業に携わる全ての人に「職人気質」の復古を切に願います。

そんな私のお仕事は雨漏り調査・修理補修・防水工事は「宏和建資株式会社へ」です。